スイカズラに集まるヒゲナガアブラムシ。
腹部背甲は丸みを帯び、ザラザラした黒~赤褐色。
角状管,脚・触角は淡褐色。尾片は大変短い。
発見時、アミメアリが共生していた。
兵庫県赤アブラムシを中心に色んな生き物を観察しています。随時更新予定です。 画像などの無断使用禁止
2025年6月15日、朝方に採集しました。ひこばえしか見てませんが、かなりの数がいました。
こちらのサイトに解説があります:https://influentialpoints.com/Gallery/Sinomegoura_citricola_wine-red_citrus_aphid.htm
2025年6月13日、スダジイで採集。
一次寄主:イスノキ
二次寄主:スダジイ
イスノキとスダジイに寄生するヒラタアブラムシの一種。
無翅型胎生♀はやや楕円形の平らな背甲を持ち、体色は黒色で左右後方に白い横線がある。
幼虫は赤紫色、白色ロウ質物を分泌する。
2025年6月12日、サンプルをいただきました。
日本産オオアブラムシの検索表(以下に示す)で、標本検鏡を行ったあと、こちらの文献なども見てみました。
ホスト植物が、コメツガですが、モミ類ともよく似た植物ですし、分布も本州入っているようです。
ただ、サンプルをコメツガでたくさん集めてみて…ですね
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日本産オオアブラムシの検索表より |
ユキヤナギアブラムシの無翅成虫は、体色は緑色~黄緑色で、角状管と尾片は黒色。有翅型の胸部は黒色で、後脚の腿節の先端から3分の2ほどは黒く太い。触角は体の0.5-0.6倍の長さで、末端突起は触角第VI節の基部の1.9-2.9倍である。触角第III節の最も長い毛は、その節の基部直径の0.5-1.7倍(通常0.7-1.0倍)である。口吻末端節の長さは120μm未満である(Aphis pomiではRIV+Vが130μm以上)。側面突起は腹部第Iおよび第7節に限定され、腹部第II-IV節には存在しない。角状管は先細りで、体の0.13-0.25倍、尾片の0.9-1.7倍の長さである尾片の毛は通常12本未満(7-15本)である。無翅成虫の体長は1.2-2.2mmである。
広食性で、色々な植物に寄生するが、私たちの観察では、ユキヤナギ、イタドリ、セイタカアワダチソウ、ハルジオンで確認しています。しかし、それ以外にも寄主植物はあるでしょう。
分布 北海道・本州・四国・九州、世界各地。
茶色の個体:マミー(死骸) |
トゥイッターで、ダルマカメムシ(Isometopus japonicus)とご教授いただきました。ヒメダルマカメムシは、7月以降に出て雌は翅も含めて黒一色とこのとです。
2025年6月8日、公園のケヤキ樹幹、サクラ樹幹にたくさんいました。
2025年6月5日、駅にいた蟻です。この採集地である駅では、以前ケブカアメイロアリを採集したことがあります(Twitterなどで教わりました)。それから、そこでは、巣がどこかにあるのだろうと思っています(ちょこちょこ働きアリがいます)。
まあただ、お顔確認などはしたほうがいいみたいなので、一旦、?付きでしておきます。
2025年6月5日時点では、以下の点が顕微鏡で確認できています。
・体長が2.5㎜であること
・腹部は黒色味が強いこと
・前伸腹節に立毛はないこと
最近、ブログ記事を色々整理してて、セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシを投稿し忘れたことに気づきました。
セイタカアワダチソウに付く赤色のアブラムシ。
触角,脚の腿節後半以降,角状管は黒色。尾片は黄色~赤色。
体色は鮮やかな赤色。
現時点では、セイタカアワダチソウにつく赤いアブラムシといえば、本種くらいなので、同定には困らない…?
2025年6月1日、オオアレチノギクの茎にいました。かなり大きいコロニーです。
Blackmanの検索表で同定をしていく
1.ANT PT/BASEが1以上。角状管は管状。3番に進む。
3.亜頂部に網状模様を持つ角状管(少なくとも2〜3列の閉じた多角形細胞)
ー 多角形の網目構造のない角状管
角状管には、網目構造が見られるため、前者の項目に該当する。4番に進む。
4.角状管が淡色または基部が淡色。13番に進む。
13.角状管は先端が暗色で、基部が淡色であり、長さの0.45に多角形の網目模様がある。第III触角節には5個の感覚毛がある。尾片は非常に細い先端に向かって先細りし、亜先端の毛は通常、側面の毛よりも短く、しばしば鈍い。14番に進む。
14.角状管は尾部の2.0倍の長さ。腹部背板1〜5に中突起(MTu)は存在しない。15番に進む。
15.第III触角節は9個の感覚毛を持ち、基部の0.6を超えて伸びていない。R IV+Vは6-9本の副毛を持つ。
したがって、ヒメムカシヨモギヒゲナガアブラムシUroelucon erigeronenseとなる。
引用「Uroleucon erigeronenseの成虫無翅型は、全体的に淡い緑色または黄緑色で、通常、背中に濃い縦縞があります。触角は、触角節IおよびIIが淡色であることを除き、暗色です。末端突起は、触角節VIの基部の3.1~4.7倍の長さです。吻端節(RIV+V)は、第二後肢跗節(HTII)の0.9~1.1倍の長さです。背面は膜状で、体毛は小硬片の上に配置されていません。角状管は主に暗色ですが、基部は淡色で、尾片の1.8~2.4倍の長さです。尾片は淡色またはやや暗色で、6~10本の毛があり、最も遠位の毛は近位の毛よりも短いです。成虫Uroleucon erigeronense無翅型の体長は2.3~2.8mmです。」
ヒメムカシヨモギヒゲナガアブラムシは、オオアレチノギクのところに掲載が無いが、キク科寄生ということで、共通している。
したがって、ヒメムカシヨモギヒゲナガアブラムシである。
本州・四国・九州に分布します。立木のうろや根際の空洞に営巣することが多い。トゲアリの女王アリはクロオオアリやムネアカオオアリの巣に侵入し、その巣の女王アリを殺してその巣を乗っ取ります(一時的社会寄生)。兵庫県最普通種。体長:7~8mm。